2007年07月08日

 Jul 07 Newsletter: パンゲアリング 石田 亨さん


今月は、言語グリッドプロジェクトの創設者でもある 京都大学 情報学研究科 教授・石田 亨さんからのメッセージです。


 早いもので、パンゲアさんとお付き合いを始めて3年が経ちました。副理事 長の高崎さんの未踏ソフトウェア事業を、プロジェクトマネージャとして採択 させて頂いたのが始まりでした。絵文字でコミュニケーションを実現するとい うテーマが面白かったのですが、それ以上に活力溢れる高崎さんに興味を持ち ました。その後、理事長の森さんとお会いし、9.11をきっかけとしたNP Oパンゲアの活動に関心を持つようになりました。

 実は私たちも9.11をきっかけに、異文化コラボレーションの研究を始め ていました。2002年にはアジアの大学間で機械翻訳を使った共同作業に取 り組みました。高崎さんや森さんに出会った頃には、NICT(独立行政法人 情報通信研究機構)から言語や文化の壁を超えるプロジェクトの立案を依頼さ れていました。産官学民の共同プロジェクト、「言語グリッド」構想が生まれた のも、パンゲアとの出会いがあったからだと思います。

 パンゲアさんには言語グリッドのファーストユーザになって頂いています。 和歌山大学とNICTで開発している多言語チャットを真っ先に提供し、たく さんのフィードバックを頂いています。京都大学とは絵文字の共同研究も進ん でいます。研究者とNPOの異色の連携が実を結びつつありますね。ところで、 京都や三重で行われるアクテイビティでは、言語グリッドのメンバが3~4名、 ボランティアで活動しているようですね。パンゲアの活動はこども達だけでな く、学生や若い研究員にも魅力があるのでしょう。パンゲアと大学は立場も専 門性も違いますが、これからも協力して、言語や文化を超える活動を進めて行 けたらと願っています。

京都大学情報学研究科 教授 /
言語グリッドプロジェクトリーダー
石田 亨

投稿者 kumakinoko | 3. ニュースレター , 4. パンゲアリング