起業家精神に富んだ手法を用い、社会的課題の解決と社会変革を生み出す民間活動を支援することを目的とする財団法人日本国際交流センターの第5回 SEEDCap Japan（社会起業家育成支援プログラム）について2009年に採択されましたが、このたび2年目の継続助成が決定しました。
本事業では、アクティビティの実施にかかせないファシリテーターを養成する対面講習を遠隔地で実施できるようe-Trainingプログラムを開発します。2年目は開発したe-Trainingプログラムの実証を行い完成を目指します。

この日、理事会・総会を開催しました。パンゲア第7期の事業報告や第8期の事業構想に関して、参加者の皆様から貴重なご意見を頂戴する機会となりました。

1月に京都においてKyoto International Schoolでパンゲアを開始することが決まりました。1月中旬に始まります。週一回開催するので一ヶ月に4回はこれまでにないパターンですが、これでうまくまわっていけば今後において他の学校で放課後の部活動みたいにしていけるのではないかとおもいます。 そして1月末にマレーシア第二拠点となるBarioにおいて立ち上がります。Barioはボルネオのサラワク州にある高地のすっごい秘境の地。その近くで最近１５００頭のオラウータンが住んでいるのが発見されたとテレビがいってました。しかしここにマレーシアでの第一拠点であるUNIMASが１０年ぐらい前からプロジェクトをはじめ、ネットがつながるようになったらしいのです。UNIMASはパンゲアをやってほんとよかったと思ってくれていて、これを是非このバリオでということになりました。

水桶での風呂とか蚊との格闘と聞き、戦線恐々としています。とかくNPOとかやってる人はそういうところ好きな人が多いが、私は実は虫が怖いのです。大阪の都会のど真ん中でネオンサインで夜も明るいようなところで生まれ育ったため、真っ暗闇とか虫がどうも苦手。蚊取り線香とか虫除けをたくさん持ってこれまでケニアとかカンボジアにいってます。今回は立ち上げとご挨拶でその後は現地の人たちで運営していってもらうので、これまで作ってきたVisual Scinarioや、状況が把握できる言語グリッドを使った多言語コミュニティサイト（なんと石田先生がんばってGoogleと話をされ、言語が劇的に増えてマレー語まである！！！すばらしい）を使ったりして遠隔よりサポートしていきます。これでうまくまわったら、今度はこれをもって夏にユネスコ本部に見せにいきます。 じっと手を見て仕事してのこれまでの５年間。いよいよ飛びます！

みなさん、こんにちは。

このお便りが届く頃にはすでに師走に突入。
１１月は日本の京都と韓国のWebcamアクティビティを開催、別府湾会議で子 どもを介した途上国支援モデル（Youth Mediated Communicationモデル）を 用い農業支援というちょっとこれまでの活動とは異なった分野で発表をした り、UCLA同窓会で講演、そして東京アクティビティでファシリテータをした りと多忙な一ヶ月となりました。


日韓Webcamではこれまで課題であった子ども達の表情がもっとはっきり相手 に見えるようということにこだわり、何度も現場でリハーサルを重ね、ライ ティングなどもいろいろ試しました。気がつくと我が家のテーブルランプの かさを外したライティングが一番いけているということでした。顔に向ける とまぶしすぎたり熱かったりしてライティングは結構やっかいです。そして 順番を待つ子ども達の配置は、前回マレーシアの配置がよかったとのコメン トを参考にし、京都もそのように配置をしたところずいぶん良くなりました。

言語グリッドプロジェクトの言語資源を基盤に用いたToolbox の機械翻訳を利用し「なぞれん」という言葉の連想ゲームを実施しました。 アクティビティ終盤には異言語間で質問し合い、すごい盛り上がりぶりでし た。韓国のファシリテータリーダーから目に見えて子ども達の距離が短くな っていたとの報告がありました。韓国サイドには、活動前には日本に対して あまりいい感情を持っていなかった子どもがいたけれど、メニューをこなし ていくうちに同じチームの日本人が難しい連想に答え、正解をしてくれたの を見てすごくびっくりし、その後彼の頭の中で何かが変化したようです。

韓国拠点のミジセンターでは是非パンゲアをもっといろんな場所でと韓国内 での第二拠点獲得のために自発的に動いてくださっています。多忙な業務を 抱える中、動いてくださっているのはすでに彼らも同じミッションを共有で きる仲間であるから。子ども達の距離が縮まり、異文化への興味を育み、少 しでも世界がより良いものになるようにというためにアクションしてくれて います。
UCLA同窓会においても今度の会長の黒川清さんが就任スピーチで「自分達で できることから始めよう」とおっしゃっていました。
パンゲアでは１月には新たな拠点があと２箇所できそうです。

先月は母のことを書きましたが、実はその後緊急手術などありましたが現在 はまた元気になりました。ちなみにWebcamアクティビティで初のパンゲア見 学を果たすことができました。「やっと何やっているかわかったわー」と言 われ、まだまだ説明の仕方が下手なんだと改めて反省。このメールを読んで いる方々でまだ一度も現場を見ていらっしゃらない方がいましたら、今度は 来年２月６日の三重とマレーシアのWebcamアクティビティがお勧めです。事 務局に是非ご連絡くださいませ。

さて今月のパンゲアリングは、芸者東京エンターテイメント社長の田中泰生 さんです。パンゲアが設立して間もないころから企業会員として活動を支え て下さっています。

では、また来月。


森 由美子

今月のパンゲアリングは、芸者東京エンターテイメント社長の田中泰生 さんです。パンゲアが設立して間もないころから企業会員として活動を支え て下さっています。



パンゲアンの皆様、はじめまして。田中泰生です。
現在は、芸者東京エンターテインメント株式会社という、テクノロジーを使 ったエンターテインメントを開発して世の中の人に届ける仕事をしておりま す。

パンゲアとの出会いは副理事長の高崎との再会にはじまります。 高崎とは大学時代の友達でもあり、大学時代には一緒に会社作ろうとして話 し合ったりした仲。卒業後は、初めての社会人生活にばたばたしていて、疎 遠になっていました。そんなあるとき高崎から一通のメールがきて、晩ご飯 を食べることに。久々にあった高崎は、あいかわらずの屈託のない笑顔で元 気そう。一通り大学時代の話で盛り上がった後、唐突に高崎が一言。（高崎 はいつも唐突だ（^^;)
「ところで、泰生、世界平和には賛成？」この質問で反対というほどやんち ゃではない私。賛成した以上、もうパンゲアンになるしか選択肢は残ってい ませんでした。

その後、パンゲアのコンセプトや活動を情熱的に語る高崎に誘われるがまま、 その週末に行われたワークショップへ見学に行くことにしました。高崎も、 いってもエリートだし、パンゲアも海外や立派な大企業との連携でやってい るし、どんなかっこいいオフィス（あるいはスタジオ）でやっているのかと 思いきや、見てびっくり！なんと普通の公立中学校で、しかも、なんとも手 づくり感あふれるワークショップ！NPOとか平和活動なんてものはともすれ ば偽善っぽく感じる私ではありますが、その地道に一生懸命やれることをや っているスタッフのみなさんに心を打たれてしまいました。そして、なによ り参加している中学生が楽しそう！その機会に、高崎から理事長の森由美子 さんのこともご紹介していただき、ちょくちょくパンゲアのイベントに参加 するようになりました。

その後、接すれば接するほど、パンゲアはすばらしいなあと思うようになり ました。どういうところがすばらしいか、３つほど。

その１
パンゲアは、まず、壮大なコンセプトがすばらしい。違った民族同士であっ ても、子どものうちから仲良くしてれば争いなんかしないって、ほんとその 通りだと思います。

その２
たんなる精神論でなく、コンセプトをきちんと持ったテクノロジーと、成功 への道筋をきちんと考えてやっているのだなと思うところ。

その３
最後に、森さんや高崎をはじめとして、パンゲアのスタッフのみなさんが「 世界平和」なんていうともすれば抽象的になりがちな大きな目標を掲げなが らも、文字通り額に汗を流しながら、具体的に地道に活動しているのがほん とにすばらしい。

最近、零細ベンチャー企業の経営に追われて、とても貢献できているとはい えない状況ですが、自分のできることからコツコツと具体的に貢献していけ ればと思っております。

世界平和に賛成のみなさん、ぜひ、パンゲアの活動一緒にがんばりましょう！


芸者東京エンターテインメント株式会社（GTE)
代表取締役CEO/ファンタジスタ
田中　泰生