June 2006 Pangaea Newsletter

-INDEX-

・06年5月の活動概況
・理事長便り
・技術便り
・パンゲアリング(パンゲアンからのメッセージ)
  今月は、パンゲアネットの開発に携わった池田早縁子さんです。

06年5月の活動概況

5月19日、20日 ソウル青少年文化交流センターでカンファレンスに参加

ソウル市内の青少年文化交流センター(通称ミジセンター)で開かれた『2006年青少年国際交流活性化のための活動家ワークショップ』でパンゲアが講演者として参加しました。1日目は『青少年国際交流活動家の役割と専門性』というテーマでNGO/NPO運営の現状についての基調講演を、そして2日目には『言語と時空間を超えた国際交流事例<パンゲアネット>』と題してパンゲアのワークショップについて講演する機会をいただきました。
※ ミジセンター ホームページ : http://www.mizy.net/jap/default.asp

5月20日 ミジセンターでパンゲアスタート調印式

カンファレンス終了後の会食の席において、キョンヒ大学に引き続きミジセンターをソウルでの新たなパンゲアの活動拠点にしたいと所長からオファーをいただき、その場ですみやかに調印式が開かれました。ミジセンターはソウル市が資金提供する韓国ユネスコの施設であり、こども達や若者が多く集まります。今後の技術開発、資金調達など、韓国国内でのパンゲア活動の機会がさらに広がるまたとないチャンスとなりました。

5月14日 中日新聞18面『こどもタイムズ』にパンゲア掲載

中日新聞 日曜掲載の『こどもタイムズ』で「世界の友達と遊べるネット」というタイトルでパンゲアネットについて取り上げていただきました。昨年11月20日の日韓同期アクティビティの写真とともに、パンゲアネットの概要やプロジェクトが誕生したきっかけなどを、こども達向けに非常にわかりやすい記事にしていただけました。

理事長便り パンゲア理事長:森

GWをのんびり楽しむ暇もなく、5月は韓国、オーストリア、ケニア向けのパッケージ製作に追われていました。事務局は少人数ですが、たくさんのボランティアさんの協力で無事完成。

「とにかく手伝って!」そう声にだして言い続けていると自然と人が集まってくる。たとえそれが簡単な作業だったとしても、みんなそこで何がしかを感じ取り持ち帰ってくれる。そして居合わせた知らない同士に新しいつながりが生まれてゆく。それはNPOの本当にいいところ。集まってくれたみなさんに本当に感謝。

ミジセンターカンファレンス そして中旬にはソウルに渡り、明洞(ミョンドン)にあるミジセンターのカンファレンスに参加してきました。センターから参加要請をいただいたのが3月。突然オフィスに「基調講演をしてほしい」というファックスが届いたときには「なんでまた?」と不思議に思いました。経緯を聞き出してみると、3月にキョンヒ大学のファシリテータ講習会に参加してくれた学生のひとりがパンゲアのことをミジに勤めている知人に話し、その人がたまたま週刊東亜でパンゲアの記事も読んでいたので、それでネットをみて是非。。。ということだったようです。韓国でもこんな風につながりが生まれていたんですね。

ミジセンターと調印式 カンファレンスでは韓国ユネスコの事務総長から、異文化がどのように共生することができるのかを模索することの大切さについてスピーチがありました。その具体的な事例について異文化交流の活動家がそれぞれ紹介し意見交換をするのがこのカンファレンスの目的です。パンゲアの活動がその好事例であると認められ、機会を与えていただけたのはに本当に光栄なこと。そして3月の時点では思いもよらなかったとんでもなくラッキーなおまけつき!!なんとミジセンターから、ここを新たな活動の場としてスタートさせたいとの申し出をいただいたのです。帰国前日にパンゲアとの協力関係に関する同意書が作成され、所長室で互いに署名しました。所長室を出るとミジのスタッフから盛大な拍手で迎えられ、記念の撮影会となりました。

そしてソウルを去る日の朝、ソウルのアクティビティに最初から毎回参加してくれていた男の子が19歳になる今年、2年間の兵役に入るため当分参加できないという連絡が現地コーディネータさんに入り、そこにたまたま私が居合わせたのでせっかくだから一緒にランチを。。。ということになりました。でもよおく考えると言葉がまったく通じない私たち。約束してからどーすんねん、と。でもピクトンのおかげでまたまたなんとかなっちゃいました。ピクトンカードと身振り手振りをあれこれ駆使し、韓国ではいま仮面ライダーがすごく流行っているとか、健康で無事に戻ってきたらパンゲアファシリテータだね、とか、いろんな話ができてすごく楽しいランチだった。すてきなプレゼントもたくさんもらってしまったし。逆なのでなんだかきょうしゅく。でもうれしい!そして最後はいつもの得意の「トマンナヨー」(またね)。
韓国から戻ったあとは、東京でのアクティビティの計画を練ったり、助成金の申請書類を用意したり、三重県にプレゼンをしてきたり、とまた息つく間もなく、この原稿を書いている今は実はウィーンに来ているのです。ただいま深夜3時。4時半にホテルを出て空港へ。そこから乗り継いでナイロビです!
森ゆみ相変わらず爆走中。でも私にはこういうのが結構あっていたりするのですが。。。ウィーン・ナイロビ報告は次号でまた。

森 由美子

技術便り パンゲア副理事長:高崎

京都への引越しも一段落したこの5月でしたが、次は5月中旬からのソウル・ウィーン・ナイロビへの出張の準備で皆頑張っていました。GW中からR&Dセンターにはたくさんの方が手伝いにきてくださいました。

地元の方ばかりでなく東京から駆けつけて下さった方もいて、京都のオフィスは人の流れがとにかく多くて毎日活況でした。こんな充実したゴールデンウィークは初めてです!!お手伝いいただいた皆様、本当にありがとうございました!!京都に来て1ヶ月もたたないうちに、こちらでボランティアのコミュニティが出来つつあるのはとっても嬉しく、かけがえのない財産です。来月から京都でもアクティビティがスタート予定。もっともっと楽しくなります。ほんと待ち遠しい!

ミジセンターワークショップ そして5月中旬には、できたてホヤホヤのパンゲアパッケージ(パンゲアネットシステム・マニュアル・スタッフトレーニングキット)を持って、森とともにソウルへ。キョンヒ大学へパッケージを納め、今後の進め方について打ち合わせをしてきました。そして最大のイベントは韓国ユネスコの施設でのカンファレンスでの講演です。森が異文化交流活動NGO/NPO運営についての基調講演を、私は「言葉・距離・背景」の壁を超えるパンゲアに関するワークショップ・レクチャーをして、聴衆の方々に大きな興味を持ってもらうことができました。
さらにはパンゲアの活動に共感してくださった韓国ユネスコの事務局長やミジセンターの所長、そして同センターのスタッフのみなさんのお申し出によりミジセンターとパートナーシップを結ぶことができました。センターへはたった2日間の訪問でしたが、とても大きな収穫をあげることができました。こうしてあらたな協力者を得るにあたっては、活動の狙いや内容そのものだけでなく、何よりパンゲアンであるみなさんが日々の活動をしっかりと支えてくださってるという事実を伝えることが最大の武器となっている。私はそう実感しています。みなさんには本当に感謝です。これからもどうぞよろしくお願いします。

ウィーンアクティビティ 5月下旬にはウィーンのユースセンターへ。実際にこども達がパンゲアネットに触れる初めての場です。システムが現場でちゃんと動くかどうか心配でしたが、ウィーンでの技術スタッフリーダーのDaniel君の多大なる協力もあって、無事にパンゲアネット・アクティビティを実施することができました。目を輝かせてパンゲアネットでピクトンメッセージを送ったり、食らいつくように他の国の子のパンゲアネットの家を見て、その子の声を聞いて自分で発音してみる嬉しそうな姿が、とっても印象的でした。このあと、ナイロビへ向かいます。
現場のこども達やスタッフからもパンゲアネットの今後の改善点に関するフィードバックを頂くことができたのも非常に良かったです。これらのコメントは京都R&Dセンターに持ち帰り、更に使いやすくて面白いコンテンツを創出すべく、研究開発活動を通して今後もパンゲアを進化させていきます!!

高崎俊之

パンゲアリング パンゲアネット開発担当:池田早縁子(さえこ)さん

はじめまして。
パンゲアネットの開発でhtmlを担当しています、池田早縁子です。

私がパンゲアと関わるようになったのは05年の10月頃のことで、大学の研究室の紹介がきっかけです。「池田さんhtmlのバイトやらない?すごい人を紹介してあげるよ。」と言われて紹介されたのが、副理事長の高崎さんでした。

私は大学で、SA(ステューデントアシスタント)としてhtmlを後輩に教えていたので、研究室では「htmlのことなら池田に聞け」といった雰囲気になっていたそうです。今となっては恥ずかしい話ですが・・・

と、いうのも、実際仕事を始めてみたら、私が独学で学んだ知識なんかじゃ到底足りなかったのです。こんな自分がSAをやっていたなんて、とても大学に申し訳なかったという気持ちでいっぱいです。けれども、パンゲアネットの開発を通して、マネージャーの伊藤さんに優しく怒られながらも、少しづつ成長してゆくことができました。

そう言った技術の成長だけではなく、「パンゲア」という場で活動したことによって、自分に返ってくるものが沢山ありました。具体的な言葉では表現し辛いのですが、そこにしかない"空気"とでも言うのでしょうか?そう言った独特なものが、パンゲアにはありました。

それは例えば、スタッフ皆の「向上心」だったり、「共通の目的意識」だったり。理事長の森さんをはじめ、全員がパンゲアのビジョンに向かって一点集中し、熱くなったり、議論したり、考え込んだりしている姿は、大学にはないものでした。その中で活動する内に、最初は言われた仕事をやるのが精一杯だった私も「こども達が繋がり合うためにはどうすればいいんだろう?」と考えるようになり、時には(本当に時々ですが)自分の意見を言ってみたり、パンゲアのビジョンに対してのめりこんでいったように思います。

まだまだパンゲアに参加して1年未満ですが、これからもパンゲアネットの開発やアクティビティを通して、パンゲアの"空気"を作っていけるように頑張っていきたいと思っています。よろしくお願いします!

池田 早縁子