2004年4月

*******************************
もくじ
■ 今月のパンゲア特集1 ~NPO法人パンゲア /理事長 森由美子
■ 今月のパンゲア特集2 ~NPO法人パンゲア /副理事長 高崎俊之 ごあいさつ 
■ 今月の「パンゲア交流記」 /理事・アクティビティ実施担当 朝川哲司
■ パンゲア研究室から~第一回サロンレポート /理事・研究会担当 朝川哲司


*******************************
■  今月のパンゲア特集1 ~NPO法人パンゲア /理事長 森由美子 ごあいさつ 

こんにちわ。パンゲア理事長の森 由美子です。
今回は、いよいよパンゲアのメルマガを立ち上げることになり、その巻頭の文章を私が書くことになりました。

パンゲアを私と副理事長の高崎が考え始めたきっかけは、皆さんもご存知の通り9.11で墜落した飛行機を3日前にキャンセルする事態になり、助かったことです。乗っていたら、今頃パンゲアはなかった!
死んでいたかもしれない、というのはかなりパワフルな体験で、死んだと思ったらなんでもできる、みたいな妙なエネルギーが湧いてきて、高崎さんとふたりで何十いや、何百時間をこのことを考えるために費やしました。
そしてパンゲアの輪が少しずつ広がりつつある今日、このメルマガによって私たちの活動のご報告、皆様へのお願いなどの情報受発信の場所になればと思います。かなり思い込み激しいふたりからはじまったこのプロジェクトを現在支えてくださっているアドバイザー、フェローの方々、そしてテレビや新聞でパンゲアを知り、会員になってくださった方々、また休みを返上して現在多言語コミュニケーションツール製作をしてくださっている方々、自分たちからできる何か、自分でないとできない何かをパンゲアに見つけていただき、パンゲアに参加してくださる皆様が「自分がやっているプロジェクト」とおっしゃって頂けることが本来のNPOの姿ではないかと思います。

NPO法人パンゲアは日本の組織ですが、パンゲアのサポーターやフェロー・アドバイザーにはケニアの人、スウェーデンの人、イギリスの人、カンボジアの人、アメリカの人など様々な国の人たちがいます。この人たちとうまく連携を取り、私たち自身がまず、「つながり」を感じられる環境を構築していくことを今年はしっかり進めていきたいと思っています。こどもたちが「対話」できる場所を、このパンゲアを通じて作っていくために、同じビジョンを持った人々が協力し、動いてくれています。きっといつかこのメルマガを読んでくださっている方が、他の国のパンゲアンに会う機会があれば、旧知の友人にあったような親近感を持つ仲間になるのでしょう。小さな一歩がなければ、何もはじまらない。皆さんと一緒に歩き始められたことに、感謝しています。

これからも宜しくお願いいたします。


*******************************
■  今月のパンゲア特集2 ~NPO法人パンゲア /副理事長 高崎俊之 ごあいさつ

2001年9月11日にペンシルバニア州に墜落したUA93便キャンセルから始まって、2001年秋から2002年春にかけてのMITメディアラボ側への説明、2002年夏の世界でのコラボレーター探し、2002年秋からのNPO法人パンゲアとしての登記作業、2003年5月のパンゲアのNPO法人化、2003年12月12日の東京丸ビルでの記者発表、正式Webサイト開設、2003年3月の研究会サロン開催、そしてこの2004年4月にはブラジル・リオデジャネイロで開催される「子ども・青少年メディアサミット」でのパンゲアプレゼンテーション、2004年5月15日からは渋谷区立小中学校4校での実証実験スタートと、パンゲアはどんどん進んできています。

私は主に、パンゲアでの研究開発全体を見る役割をさせて頂いています。未熟な私一人だけでは、ほんの少しの事しか出来ないのですが、IT技術・プロジェクト管理・社会学的研究・プレゼンテーション・メディア・システム運営・デザイン・資金調達・地域社会・組織運営など、様々な方面でそれぞれ御指導下さる方々に恵まれているという事は非常に素晴らしく、ありがたいことだと思います。
パンゲアのことを考えて厳しく指導して下さり、そして優しく励ましてくださる方々に多く囲まれているのがとっても嬉しいです。そういう中で「人と人とのつながり」というのは本当に一番大切だなぁと、しみじみ思います。
パンゲアというのは、非常に生みだすことが大変だけれども、世界の子どもたちの「つながり」環境を創るという目標に向かって、今はパンゲア参加メンバーのつながりの中で開発させて頂いているので、すっごく楽しくて、とってもやりがいがある夢のプロジェクトだと思っています。
皆さま、今後とも引き続き、ご指導のほどを宜しくお願い致します。

今回は創刊号ということで「私の思いのたけ」的なメッセージになりましたが、次号からはパンゲア研究開発の進み具合の方も、随時進捗報告として織り交ぜていきたいと思っております。


*******************************
■ 今月の「パンゲア交流記」 /理事・アクティビティ実施担当 朝川哲司

いよいよこの4月より世界8地域に先駆けて、パンゲアの活動が渋谷区にて実験的に実施されます。
2004年度の同区での活動が承認されたことで、交流に参加する学校として、同区の4つの小学校(鳩森小学校、代々木小学校)と中学校(原宿外苑中学校、広尾中学校)が選定され、それぞれがパートナーとして組む形で交流活動を行います。本格的な始動は、5月からとなりますが、既に2つの小学校にて、参加生徒募集のための説明会を行っており、多くの子ども達がパンゲアの活動に興味を持ち、参加を希望しております。渋谷区は、世界が注目をしている若者文化の中心地ですが、上記の参加校では近年の少子化に伴い児童数が非常に少ない状況が見られました。しかし、その分だけ小学校から英語教育に力を入れるなど、行き届いた教育が行われている印象があります。また、原宿などの地域に隣接していても意外なほどに素朴な子ども達が多く、これから始まるパンゲアの活動に興味津々の姿が見られました。今後、本コラムでは、渋谷区での活動を中心に適宜パンゲアの情報をお伝えしていきたいと思います。


*******************************
■ パンゲア研究室から~第一回サロンレポート /理事・研究会担当 朝川哲司

パンゲアでは、世界8地域での国際交流活動の実施やそれに必要とするコミュニケーション関連の技術開発と伴に、「つながり」をテーマにした研究会を発足しております。同研究会では、これからworkshop形式で実施される様々な交流活動に対する評価を中心に、人が文化や国境を超えてつながるということはどういうことなのかを、コミュニケーションの本質的な部分から見つめ直し、理論的な側面も含めて研究の主題として検証をして行きます。同研究会には、地域コミュニティの研究家やオンライン・コミュニケーションのエキスパート、そして異文化コミュニケーションの専門家など、様々な領域の第一人者が集っており、同研究会での成果をサロンという形で隔月にパンゲア会員様向けにご報告させて頂く予定です。因みに次回のサロンは、5月に実施する方向で検討をしております。ご興味のある方は是非ご参加頂ければと思います。